- 影をどうつければいいのかわからない
- 影のつけ方がわからなくてボカシてしまう
- 正確な影なんてつけるの無理じゃない?みんなどうして影がつけられるのか不思議
そんな悩みに答えます。
実は、影は正確かどうかなんて重要ではありません。表現したいものが伝わってさえいれば正解です。
結論から言うと、影の付け方がわからない人に全力ですすめたいのは、アニメ塗りをベースにした塗り方を極めることです。
Contents
絵の影の付け方を理解する
絵に影を付ける意味を理解する
「影は正確じゃないといけない」という思い込みをしている人は、それを取っ払ってください。
そもそも影とはなんのために描くのか理解しましょう。
✔影を描く効果
- 物の構造の説明となり、立体感・リアル感を生む
- ドラマチックにする
- 見栄えをよくする
- 視線誘導
影が正確(実物の影に近い)であれば上記の効果を持つかというと、そうとは限りません。
例えば写真。写真の影はどう撮っても正確な影と言えますが、見栄えのいい写真と悪い写真があります。写真家が光源を考えて写真を撮るのは、光や影を工夫して「表現したい」写真にするため。
絵も同じです。表現したいように描けているかが重要。表現したいものが伝わってさえいれば、正確じゃなくたっていいんです。
絵の影は嘘の影を使ってもいい
あえて嘘をついて見栄え重視で影を描く方がいいことだってたくさんあります。
むしろ絵の上手な人ほどわざと嘘をついています。影の描き方を調整するのも絵の見栄えをよくするテクニックのひとつだからです。
影を丸や四角でデザインっぽく塗ったり、見せたいところ以外を暗くしたり。「どんな嘘をついているか」という視点で上手い人の絵を観察すると勉強になりますよ。
絵の影の付け方は「パッと見違和感がなければok」と考える
「正確じゃないけど違和感はない」という影なら無限に描けます。そういう影の付け方ができれば十分です。
ただし最低限の「パッと見た目違和感なく」は重要です。違和感を感じるものを見ると人は気持ち悪さを覚えるから。
(ホラーな絵なら逆にそれを狙って違和感出すのはok。え?わたしの絵もホラーかって?ご冗談を〜)
「ここ、変だな」ってせっかく自分で違和感に気づけたのに直さないのは本当にもったいない。直すだけで評価がガラッと変わりますよ。
・pixivブクマ数10000超えたわたしのやり方はこちら。違和感は資料で必ず確認しましょう。
代わりの立体物に影を落として確認したり、資料を見て直せば、勉強しながら作品の完成度を確実に上げられます。
絵に影を付けられるようになるには
絵の影はアニメ塗りができればなんでも付けられる
アニメのキャラクターの絵を思い浮かべてください。
- 均一の線
- ほぼベタ塗り
- 影色1~2色
これだけのシンプル構造。なのに立体的に見えます。
アニメ塗りはシンプルなだけに難しいですが、逆に言えばこれさえできれば複雑な塗りができなくても、簡単に見栄えよく描けてしまいます。
絵に影を付けるには、初心者は黙ってエアブラシ封印
初心者がつい使いたいエアブラシ。
エアブラシでの影塗りで初心者が綺麗に描くのはまず不可能。つい使いたくなってしまうのは、
影のつけ方がわからない時でも、なんとなく誤魔化すことができるからです。
わたしが底辺時代にやっていた大きな失敗のひとつが、エアブラシで影塗りをしていたこと。
pixivを見ていると、同じ失敗をしている人、たくさんいます。「エアブラシやめるだけで良くなるのに・・・」ともったいなく感じます。
エアブラシ多用の絵は、見ている人には「誤魔化している」ことが伝わりボヤけた絵に見えます。そんな絵はpixivに投稿しても爆死すると断言します。
伝えたいのは誤魔化しではなく、「どういう立体であるか」「何を見せたいのか」です。
誤魔化すよりは、潔く余計な影を付けない方が何倍もマシ。ベースの影塗りにはエアブラシは封印しアニメ塗りにすると上達が早いです。
アニメ塗りで影を付ければ誤魔化しがきかないし応用が利く
アニメ塗りは誤魔化しが効きません。そして、他の塗りに応用が利きます。
アニメ塗りをベースに
- 頬などポイントでエアブラシをいれる
- 影に透明色でエアブラシをかける
- 筆でボカシを入れる
- 影色を一色増やす etc…
youtubeやpixivなどアニメ塗りをベースにした色塗り講座は山ほどあり、簡単にマネできます。
描いている動画を見るとわかりやすいので、youtubeで見るのがおすすめ。↓
上手い人のメイキング動画を見て忠実にマネしてたら、すぐにうまくなりますよ。
絵の影の付け方。アニメ塗りの実例
わたしの底辺時代の絵を見ていると、「今は絶対こうは描かない」と特に思うのが影の付け方。立体を把握できていないのがわかります。
底辺時代と今とで影の付け方が全然違う
わたしの底辺時代の絵は、人物の手や足がロボットのように平らな面を強く感じる絵になっていました。
言葉だとわかりにくいので、この絵を使って説明します。↓
\(^o^)/
影をつけます。今のわたしだったらこう。
では次に、底辺時代のわたしの塗り方で影を塗ります。
わかりますか?
光源と立体の意識が足りないと影をつけられない
昔の方もこれはこれでありですが、なんか物足りない。
まるで腕は円柱、どころか、もし線画も円柱のようにまっすぐだったら、直方体にさえ見ることもできます。面が少なく単調に見えているんです。だから立体感に乏しく、伝わる情報が少なくつまらない絵になる。
影は光源を意識して描く必要があります。この絵の場合、光源はどちらも意識しています。むしろ下手な絵の方が光源の意識がわかりやすい。
光源の意識より、立体の意識が欠けていました。
大まかに円柱で形をとらえるのはいいとして、本当にただの円柱のように影を塗ってしまっていたんですね。デフォルメの強い絵などわざとそう表現するにはいいですが、実際の腕はただの円柱ではないのでリアルさには欠けます。
絵に影を自然に付けられるようになるには、立体把握できていればいい
絵の影の付け方がわからない=立体把握できていない(その立体の構造がわかっていない) 。
球や立方体、円柱には影をつけやすいのは、構造が簡単だからです。
立体の構造がわかれば、さっきの図にも書いたように、「筋肉など盛り上がっているところは光が当たりやすいので明るくなり、凹んでいるところは光が当たりにくいので暗くなる。これと光源意識」で戦えます。
影が付けられない部分は資料で確認して、構造を知るうちにつけやすくなります。
構造を勉強しながらアニメ塗りの絵を観察すると、「だからここはこう塗っているのか」と理解でき、塗り方がわかってきます。
まとめ:絵の影の付け方を極めるなら、アニメ塗りを極めよう
- エアブラシは封印し、アニメ塗りを極めるのが近道。
- 正確でなくてよい。伝わればいい。
- 光源意識でもうまくいかない場合、立体構造の思い込みがある。思い込みを修正して、盛り上がりや凹みを意識する。
影をごまかすと絵がぼやけます。まずは表現することを怖れないでください。「こんな影はありえない」などつまらない指摘しかできない人は無視でok。
ごまかさずに影を描いていれば「違和感のある影」がわかってきて、違和感なく落とし込めるようになるはずです。
大事なのは伝えたいものが伝わっているかどうか。あなたの萌え絵を見たい人が待っています!どんどん世に出すのみ!
骨や筋肉なんてなあ!脂肪と腕毛とスネ毛と胸毛と服で隠れちまうんだよ!大体でいいんだよ!
そんな萌え絵は見たくありません(><)
立体感のある影の付け方についてより理解を深めるには、パルミーの講座もおすすめです。詳しくは↓の記事で紹介しています。
立体感については↓の記事でも解説しています。