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絵の手癖を直す方法は「手癖を増やす」ことです

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なんとなく手癖で描きはじめて、いつも同じような顔を描いて失敗してしまう。

手癖を直さなきゃ!!

直す方法はあるの?

その疑問に答えます。

結論から言うと、手癖は直すのではなく逆に増やすべきです。

どういうことなのか、この記事でその理由や方法を詳しく解説していきます。

この記事を書くわたしは独学で底辺からpixivフォロワー4万人になった絵描きです。

手癖で絵を描くとはどういうこと?

手癖で絵を描くとはどういうことなのか。

要はあまり頭で考えず資料も見ずに、手で覚えている癖だけで絵を描くということ。

萌え絵を描こうとすると、とりあえずななめ左向きでニコッ(・v・ )と微笑んだ絵を描いてしまうのはあるあるですが、そういうのですね。

手癖で描けばいつもワンパターン。同じような顔、同じようなポーズ、同じような構図になるので「つまらない」という印象になりがち。

なので「手癖をなんとかしないと」と思えたあなたは、絵師として今後も成長できます。ご安心ください。

ただ、手癖を直す必要があるかどうかは別。

手癖を直す必要はありません

手癖を直す必要はありません。

理由は簡単で、手癖で描いてもいい絵は描けるからです。手癖は悪いものと扱われがちですが、実際は「手癖がないプロの絵師なんて、いんの?」という話で、みんな“自分の得意な型”みたいのは持っていて当然。

確かに「悪い癖」というのに気づいたら直した方がいいですが、「なにも見ないで大体描けるもの」があるというだけでも素晴らしいことです。

むしろ手癖で描けるくらいになったほうが、下記のような大きなメリットがあります。

✔手癖で絵を描くメリット

  • 自信を持って生き生きした線で描ける
  • 絵を描くスピードが格段に早くなる
  • 自分にしか描けない「クセ」のある絵になる
  • 絵柄が安定する

なので、せっかく今持っている手癖については「一つの武器」と捉えておくこと。

「そんなこと言っても、いつまでも同じ手癖で描いても上手くならないでしょ?」

そう思ったあなた。その通りです。

じゃあどうすべきなのか?

手癖は直すのではなく、増やしていくもの

それは手癖を直すのではなく、逆に増やすということです。増やして増やしまくること。

なぜなら、手癖で描くとワンパターンなつまらない絵になるのは、手癖が少なすぎるのが原因だからです。

手癖で描ける絵が3種類くらいしかないから、いつも同じような絵になる。だったら100種類とかに増やせばいいってわけです。

もっと部分的に癖を増やすもよし。顔の描き方の癖。胴体の描き方の癖。手足の描き方の癖。

それを組み合わせる。

すると無限にパターンが増えていきます。

しかも手癖で描いているわけですから、上に書いたような手癖ならではのメリットも生きたままです。

その上で難しいものや怪しいところはしっかり資料を見て描けば最強です。

上手い人ほどたくさん手癖を持っている

上手い人ほどたくさん手癖を持っています。

上手い人は「こういう時はこう描くとイイ感じに決まる」という手をいっぱい持っていて、暗記しているようなものです。

プロはなぜ上手いのかというと、上手いからプロになれたのではないんですよね。プロを続けているから上手いんです。

プロは同じような絵を何度も何度も描くことになるので、手癖の宝庫みたいなもんです。

特にアニメーターや連載の長い漫画家はめちゃくちゃ絵が上手いのに描くのも早いですよね。

さらに上手い人ほど手癖だけではなく、しっかり資料も見ます。

手癖を直すために、増やす。その方法とは

では手癖を増やすには、どうしたらいいのでしょうか?

答えは簡単で、同じ絵を繰り返し、覚えるまで模写してください。1枚に時間はかけず、何度も描きます。まずはお手本を見ないで「思い出し模写」をし、お手本を見て間違い探しをするのを繰り返してください。見ないでどこまで描けるようになるか挑戦しましょう。

見ないで大体同じ絵が描けるくらいになったら出来上がり。

手癖にしたいくらい好きな絵、惚れ込んでいる絵から始めるといいです。描きたいものを描かないと、続きません。

あるいは「手癖では描けないけど描けるようになりたい」と思うものならなんでもいいです。

どのくらいまで細かく模写するかというと、影とか色とかは無視してキャラクターの線画を1本1本模写するだけでいいです。服の装飾などの細かすぎるところは省略してもいいし、覚えたいところだけ部分的に模写でOK。

時間をかけずに何も見ずに大体描けるようにし、時々落書きするたびに同じ絵を描いてみることで定着していきます。

手癖が増えると、確実に絵が上手くなる

これはわたしの経験上ですが、手癖のパターンが増えるほど確実に絵が上達したと実感しました。

手癖で描けるとラフが生き生きするので、魅力的な絵を描きやすくなります。(本気絵の場合、細かい部分はちゃんと資料を見て変なところは修正します)

絵が上手くなっていく人は、手癖にしてしまうほど好きな絵を模写しています。

模写が嫌いなわたしでも、好きな絵は見ないで大体描けるほどに模写しました。

何も考えずする模写は意味がありませんが、わたしは模写の時は常に「思い出し模写」をしています。

思い出し模写についてはこちら:「絵は模写するだけで上達する」と思っている人は一生下手な理由

手癖を増やすと起こる最強のメリット

手癖を増やすと、もう一つ最強のメリットがあります。

それは…

「落書きが超絶楽しい」ということです。

だって資料を見なくても、ラフな絵なら思ったような絵がポンポン描けてしまいます。ひたすら妄想に身をまかせて、ペンを走らせるだけ。

楽しすぎ。止まらないです。気づけば夜明け。

手癖を上手く増やせない方へ

いい手癖を増やすには、なるべく正確によく見て模写する必要があります。思い込みのまま模写していては新しい手癖が増えません。

思い出し模写をしても細かいところは限界があります。よく見て描ければいいのですが、その「よく見て描く」が難しいんですよね。

そんな方へ、「よく見て描く」ができる方法をnoteで紹介しています。→https://note.com/tomitomu/n/n00df92aa6fec

わたしもよく見て描くことが苦手ですが、この方法をやってから思い込みで描いていることを痛感できました。絵を始めたばかりの自分に教えてあげたい方法です。

まとめ:手癖は直すのではなく、増やしまくる。メリットを最大限生かすべき

以上、手癖は直すのではなく、増やせばいいという話でした。

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